目次
結論から言うと
これからの時代、ガムシャラに頑張る「チーター型」の人より、省エネで賢く生きる「なまけもの型」の人が勝ちます。時間に追われるストレスから解放され、自分らしくラクに、でもしっかり成果を出せる「人生のコスパ」を最強にする思考法が、この本には詰まっています。
1 この本を読むと得られること
- 「頑張らない」ほうがうまくいく思考法が身につく 「努力は必ず報われる」は、もはや幻想かもしれません。この本では、努力が苦手な人でも勝てる戦い方や、放っておいても成果が出る仕組みの作り方を学べます。自分の能力を過信せず、周りの力やツールをうまく使って「手を抜く」ことの重要性に気づかされます。
- 人生のコスパを劇的に上げる時間術がわかる 「明日できることは、今日やるな」が本書のパワーワード。仕事は締め切りギリギリに最大馬力でやるほうが、ムダな時間を省けて効率的だと説きます。時給で時間を切り売りする働き方から抜け出し、自分の価値を高める方法が見つかります。
- ムダな悩みやストレスから解放される 人間は「ヒマな時間」があると、無用な不安を考えてしまう生き物。だからこそ、ゲームでもマンガでも何でもいいので「没頭できる時間」で心を埋めるのが大切。他人やSNSに振り回されず、イヤなことから積極的に逃げることで、メンタルを健やかに保つヒントが得られます。
- お金に縛られずに幸せになる方法が見つかる 「お金を使うこと=幸せ」という公式から抜け出すことを提案しています。生活コストを下げる工夫や、お金をかけずに楽しむ習慣を持つことで、収入に左右されない本当の豊かさを手に入れることができます。欲しいものは「買う」のではなく「借りる」など、目からウロコの考え方が満載です。
2 こんな人におすすめ
- いつも時間に追われていて、心に余裕がない人
- 真面目にコツコツ頑張っているのに、なぜか報われないと感じる人
- 仕事やタスクをつい先延ばしにして、罪悪感を抱えがちな人
- 周りの目を気にして、やりたいことを我慢してしまう人
- つい他人と自分を比べてしまい、落ち込んだり焦ったりする人
3 もう少し詳しく解説
「2ちゃんねる」や「ニコニコ動画」の生みの親である、ひろゆき(西村博之)さん。彼の特徴は、なんといってもその徹底した合理主義と、物事の本質を突く視点です。
この『なまけもの時間術』は、一般的な時間術の本とは真逆のことを言っているのが最大の特徴。「遅刻してもOK」「嫌いな人とは付き合わない」「面倒なことはやらない」など、一見すると社会人失格と思われそうな主張が並びます。
でも、それは単なるワガママではありません。その裏には、「どうすれば最小限の労力で、自分も相手もハッピーになり、最大の成果を出せるか?」という、超合理的な計算が隠されています。
例えば、「遅刻を怒る人とは仕事の相性が悪いから、早めに離れてもらったほうがお互いのため」とか、「イヤな確定申告は、とことん自分を甘やかして罪悪感をMAXにしてから一気に片付ける」といった、ひろゆきさん自身のリアルなエピソードが満載で、説得力があります。
本書で言う「なまけもの」とは、ただダラダラ過ごす人のことではありません。自分の時間とエネルギーという有限な資源を、どこに投下すれば最もリターンが大きいかを見極め、ムダなことは徹底的に排除する「賢い戦略家」のことなのです。
もしあなたが、今の働き方や生き方に少しでも窮屈さを感じているなら、この本は「もっとラクしていいんだ」「もっと自分勝手でいいんだ」と、あなたの背中を優しく(そして、ちょっと強く)押してくれるはずです。