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結論から言うと
『イクサガミ 天』は、明治時代を舞台にした、壮絶なデスゲーム小説です。普段は本を読まないという人でも、息もつかせぬ展開にページをめくる手が止まらなくなること間違いなし!
1 この本を読むと得られること
- 圧倒的なスリルと興奮が味わえる 292人の強者が、現代の価値で数億円にもなる大金を賭けて殺し合います。誰が敵で誰が味方か分からない状況、次々と現れる強敵との命懸けのバトルに、心拍数が上がること間違いなし!
- 歴史が苦手でも楽しめる最高のエンタメ性 舞台は明治時代ですが、難しい歴史の話はほとんど出てきません。純粋なバトルロイヤルとして、マンガや映画のような感覚でサクサク楽しめます。「歴史小説はちょっと…」という人にこそ読んでほしい一冊です。
- 魅力的なキャラクターたちに感情移入できる 主人公の愁二郎をはじめ、登場人物は皆、守りたいものや譲れないもののために戦っています。極限状態で見せる彼らの生き様や決断に、きっと心を揺さぶられます。
2 こんな人におすすめ
- マンガや映画は好きだけど、活字はちょっと苦手な人
- 歴史小説って何だか難しそう…と敬遠している人
- 日常に刺激が足りない、ハラハラドキドキしたい人
- 「キングダム」や「バガボンド」のような、強い者たちの戦いの物語が好きな人
3 もう少し詳しく解説
著者はあの直木賞作家!
著者の今村翔吾さんは、2022年に『塞王の橋』で直木賞を受賞した超人気作家。歴史エンターテインメントの達人が描く物語なので、面白さは保証付きです!
物語の始まりは、一通の怪しい招待状
物語の舞台は、侍の時代が終わったばかりの明治11年。「京都に来れば10万円(現在の価値で数億円!)が手に入る」という謎の新聞広告が全国に配られます。この怪しい誘いに乗って集まったのは、剣術、忍術、弓術など、あらゆる武術に秀でた292人の強者たち。彼らに課せられたのは、東海道を舞台にした壮絶なデスゲームでした。
「蠱毒(こどく)」の残酷なルール
ゲームの名は「蠱毒(こどく)」。これは、一つの壺にたくさんの毒虫を入れ、殺し合わせて最後に残った一匹が最強の力を得るという、古代中国の呪術が元になっています。その名の通り、参加者は互いの命の証である「木札」を奪い合わなければなりません。
東海道に設けられた関所を通過するには、規定の点数(木札の数)が必要です。点数が足りなければ脱落、そして主催者による「相応の処罰」が待っています。京都から東京まで生き残れるのは、ごくわずか。まさに、喰うか喰われるかのサバイバルです。
主人公は、訳ありの最強剣士
主人公の嵯峨愁二郎(さが しゅうじろう)は、かつて「刻舟(こくしゅう)」と恐れられたほどの剣の達人。しかし、ある理由から剣を捨てていました。そんな彼が、病気の妻と子を救う大金を手に入れるため、再び刀を手に取ります。
戦場で出会った、同じく母を救うために参加した少女・双葉を守りながら、この地獄をどう生き抜くのか。彼の超人的な剣技と、守る者のために戦う姿から目が離せません。
個性豊かな参加者たち
参加者には、忍びの技を使う軽妙な男・響陣(ひびき じん)、アイヌの神業的な弓の使い手・カムイコチャ、そして愁二郎の過去を知る因縁の義兄弟など、一癖も二癖もあるキャラクターが次々と登場します。彼らとの出会いや戦いが、物語をさらに熱く盛り上げます。
この本を読めば、あなたもきっと時代小説の面白さに目覚めるはずです!