目次
結論から言うと
本書の核心は、富裕層とは特別な才能を持つ人ではなく、「ごく普通なことを、誰にも真似できないくらい圧倒的にやり続ける」習慣の達人であるということです。 この本を読むことで、お金に対する考え方が変わり、日々の小さな習慣を見直すことで、誰でも「億を超える人」のマインドを手に入れることができます。
1 この本を読むと得られること
- お金に働かせる「富裕層マインド」が身につく 給料だけで生活するのは、実はハイリスク。本書では「お金を銀行に寝かせておくだけなのは、価値が下がり続ける日本円に100%投資しているのと同じ」という衝撃的な事実を教えてくれます。インフレに負けない資産運用の基本がわかります。
- 時間を10倍活用する「習慣化」の技術が手に入る 富裕層は時間を「使う」のではなく「投資」します。早起きや運動、学習を無理なく続けるための「仕組み化」のコツが満載。例えば、寝る前に翌朝のウェアを準備するだけで、朝の行動ハードルは劇的に下がります。自分の時間を増やしたい人にピッタリです。
- ムダな出費がなくなる「お金の使い方」がわかる 「その出費は、投資か? それとも消費か?」この問いを常に自分に投げかけるクセがつきます。「富裕層がなぜフェラーリを買うのか?」その本当の理由を知れば、モノの価値を表面的な価格だけでなく、本質で見極める力が養われます。
- 成功を引き寄せる「人間関係の築き方」を学べる あなたの時間とエネルギーを奪うだけの人とは、思い切って付き合いをやめる勇気が持てます。一方で、信頼できる仲間とのコミュニティを築き、「信頼貯金」をコツコツ増やす方法が具体的にわかります。良い人脈は、お金と同じくらい大切な資産です。
2 こんな人におすすめ
- 「お金持ちなんて、自分とは住む世界が違う」と思っている人
- 収入を増やしたいけど、何から始めたらいいかサッパリわからない人
- 毎日忙しくて「時間がない」が口癖になっている人
- 投資に興味はあるけど、なんとなく「怖い」「難しそう」と感じている人
- 良い習慣を身につけようとしても、いつも三日坊主で終わってしまう人
3 もう少し詳しく解説
著者ってどんな人?
著者の田中渓さんは、世界トップクラスの投資銀行ゴールドマン・サックスに17年間勤務し、投資部門のトップまで務めた、まさに「お金のプロ」。
でも、最初から順風満帆だったわけではありません。入社1年目でリーマンショックを経験し、部署の9割が解雇されるという壮絶な状況を乗り越えてきました。そんな著者が、仕事で出会った300人以上の「億り人」ならぬ「兆人(ちょうじん)」クラスの超富裕層たちと交流する中で見つけ出した「成功者の共通点」を、本書では惜しみなく公開しています。
この本のどこがスゴイの?
「この株を買いなさい!」といった具体的な投資術を教える本ではありません。もっと根本的な、お金持ちの「考え方(マインド)」そのものをインストールできるのが、この本の最大の特徴です。
難しい金融用語はほとんどなく、「速くて間違っている決断は、遅くて正しい決断より価値がある」「給料以外の収入ゼロはハイリスク」など、ハッとさせられるけれど、すぐに実践できる考え方が満載。富裕層になるルートを「金融エリート系」と「ベンチャー経営者系」の2つに分けて解説している部分も、自分がどちらのタイプに近いか考えながら読めるので面白いですよ。
富裕層の「当たり前」は、私たちと何が違う?
本書で一貫して語られるのは、「習慣化」の圧倒的な力です。
例えば、多くの人は「お金が貯まったら投資しよう」と考えますが、富裕層は**「お金を増やすために、今すぐ少額から始める」**のが当たり前。完璧な準備を待つのではなく、まず行動して、走りながら修正していくのです。
もう一つ、彼らが重視するのが**「スピード」**です。本書で紹介される「遅くて正しい決断より、速くて間違っている決断を選ぶ」という考え方には驚くかもしれません。これは、たとえ失敗しても、すぐに行動することで得られる「経験値」こそが最大の資産だと知っているからです。
この本を読めば、「億万長者」が遠い世界の住人ではなく、日々の小さな選択と「圧倒的な習慣」の積み重ねで目指せる、リアルな目標なのだと気づかされるはずです。