目次
結論から言うと
投資に「たったひとつの正解」はありません。この本は、個人投資家と機関投資家、それぞれのトッププレイヤーが**「自分に合った投資スタイルを見つけ、その原理原則を貫くことこそが勝ち筋だ」**と教えてくれます。 これを読めば、小手先のテクニックに振り回されることなく、自信を持って投資判断ができるようになりますよ。
1 この本を読むと得られること
- "勝つ投資"と"負けない投資"、2つの視点が手に入る 65万円を150億円にした個人投資家の「攻め」の視点と、百戦錬磨の機関投資家による「守り」の視点。この本一冊で、投資の世界を立体的に理解できます。どちらの考え方が自分に合うか、比べながら学べるのが最大の魅力です。
- 自分にピッタリの投資法を見つけるヒントが得られる 「あの人が儲かった手法」が、あなたに合うとは限りません。本書では、投資にかけられる時間や情熱、性格によって最適な手法は異なると説きます。人の真似ではなく、自分だけの「勝ちパターン」を確立するための第一歩を踏み出せます。
- プロが実践する「伸びる会社」の見極め方がわかる PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)といった数字だけでは見えない、「本当に強い会社」を見抜く方法が満載です。社長の質、組織の風通し、ビジネスモデルの強さなど、プロがチェックする具体的なポイントがわかります。
- 目先の値動きに動じない「投資家マインド」が身につく なぜ多くの人が投資で負けるのか?それは「心理」が邪魔をするから。この本では、含み損の株を切れなかったり、少しの利益で売ってしまったりする心理的なワナを解説。感情に流されず、合理的な判断を下すための「信念」と「忍耐」を学べます。
2 こんな人におすすめ
- 「日経平均は上がっているのに、なぜか自分の資産は増えない…」と悩んでいる人
- いろいろな投資本を読んだけど、情報が多すぎて「結局どうすればいいの?」と迷子になっている人
- 短期的なトレードに疲れてしまい、もっと腰を据えて長期で資産を増やしたいと考えている人
- 「なんとなく良さそう」という感覚的な投資から卒業して、論理的な根拠を持って銘柄を選びたい人
- 投資を始めたいけど、何から学べばいいかわからない初心者
3 もう少し詳しく解説
この本のすごいところは、著者2人のバックグラウンドが全く違う点です。
一人は、片山晃(五月)さん。元々はネットゲームに没頭する日々を送っていましたが、バイトで貯めた65万円を元手に株式投資をスタート。18年間で資産を150億円まで増やした、まさに「究極の個人投資家」です。
もう一人は、小松原周さん。大手資産運用会社で巨大な資金を動かす「不敗の機関投資家」。プロとして、常に結果を求められるプレッシャーの中で勝ち続けてきたファンドマネージャーです。
そんな対照的な2人が、「投資家にとって最も誠実な本をつくりたい」という思いでタッグを組み、それぞれの投資哲学を惜しみなく公開しています。
本書は大きく二部構成になっています。
第1部「勝つ投資編」(片山さん)では、個人投資家ならではの機動力を活かし、大きなリターンを狙うための考え方が語られます。キーワードは「変化」と「想像力」。まだ誰も注目していない中小型株の中から、将来の成長ストーリーを読み解き、大きなリターンを狙うための銘柄選別法や売買のポイントがとてもリアルです。
**第2部「負けない投資編」(小松原さん)では、プロとして大負けしないための原理原則が徹底的に解説されます。そもそも「株価は何で決まるのか?」という本質から、世の中の大きな流れ「メガトレンド」の掴み方、社長や組織の質を見抜く方法まで、まさに王道。「投機ではなく、価値に投資する」**とはどういうことかが、深く理解できます。
この本は、単なるテクニック集ではありません。 「なぜその投資をするのか?」「自分にとって最適なリスクとは何か?」といった、投資家としての**「軸」**を作るための本です。
もしあなたが、情報に振り回されず、地に足の着いた投資で着実に資産を築きたいなら、この本は最高のガイドになってくれるはずです。