目次
結論から言うと
株で儲けるには、会社の業績分析や難しいチャートの知識は一切不要! 本書は、株主優待や配当などの「イベント」に注目し、決まった時期に売買するだけで利益を狙う**『イベント投資』**という超シンプルな方法を教えてくれます。これなら、投資の知識がない人でもプロと違う土俵で賢く資産を増やせます。
1 この本を読むと得られること
- シンプルな投資ルールが手に入る 「スタバ株は1月に買って3月に売る」のように、具体的な銘柄と売買タイミングがわかります。経済ニュースを必死に追いかける必要がなく、カレンダーに従うだけでOKなのが魅力です。
- 個人投資家が勝てる「スキマ」が見つかる プロの投資家(機関投資家)は、会社の業績など明確な理由がないと株を売買できません。イベント投資は、そんなプロが手を出せない「スキマ」を狙う戦略。個人だからこそ使える、再現性の高い戦い方が学べます。
- 「いつ売ればいいか」という最大の悩みが解決する 株主優待なら「権利がもらえる最終日(権利付最終日)」の直前、というように売り時が明確です。「もっと上がるかも…」といった感情に惑わされず、機械的に利益を確定できるようになります。
- 負けにくい投資の考え方が身につく 「○月は株価が上がりやすい」といった、長年のデータに基づいた相場のクセ(アノマリー)を知ることができます。これにより、勝率の高い時期にだけ勝負できるようになり、無駄な損失を減らせます。
2 こんな人におすすめ
- 株式投資に興味はあるけど、何から勉強すればいいかわからない人
- 会社の業績や経済ニュースを毎日チェックするのは面倒だと感じる人
- 株を買ったはいいけど、いつ売ればいいかわからず「塩漬け」にしてしまう人
- 専門用語だらけの投資本に挫折した経験がある人
- 10万円程度の少ない資金から、コツコツ着実に資産を増やしたい人
3 もう少し詳しく解説
著者はどんな人?
著者の夕凪さんは、もともと普通のサラリーマン。30万円を元手に株式投資を始め、本書で紹介する「イベント投資」を確立し、資産1億円を達成したスゴ腕の個人投資家です。机上の空論ではなく、自らの経験とデータに基づいた超実践的な内容が特徴です。
この本のキモは「イベント投資」
本書の核心である「イベント投資」は、とてもシンプルです。例えるなら、お花屋さんの商売と同じ。
お花屋さんは、「母の日」が近づくとカーネーションをたくさん仕入れますよね? なぜなら、母の日にはカーネーションを買いたいお客さんが殺到するからです。そして、母の日が終わればカーネーションは売れなくなります。
株式投資もこれと全く同じです。
例えば、3月末に株主優待の権利が確定する企業があったとします。すると、2月から3月にかけて「優待が欲しい!」という個人投資家が増え、株価が上がりやすくなります。そこで、まだ誰も注目していない1月頃に株を仕込んでおき、みんなが欲しがる3月の権利確定日直前に売ってしまえば、利益が出る確率が高いのです。
このように、企業の業績(ファンダメンタルズ分析)や株価チャート(テクニカル分析)といった難しい知識は一切使わず、**「いつ、誰が、なぜその株を買いたがるのか」**というイベントを先読みするのがイベント投資の神髄です。
データが示す驚きの実績
本書のタイトルにもなっている「スタバ株は1月に買って3月に売る」という手法。著者が過去のデータを検証したところ、なんと**11年間負けなし(11連勝)**という驚異的な結果が出ています。
もちろん「絶対」はありませんが、このようにデータに裏付けられた再現性の高い手法がいくつも紹介されているので、初心者でも安心してマネすることができます。
プロの土俵で戦わない
この本は一貫して「プロの投資家と同じことをするな」と説きます。個人投資家は、情報量も資金力もプロにはかないません。だからこそ、プロが参入しない「株主優待」のような小さなイベントを狙うことで、安全に利益を積み重ねていくことができるのです。この本を読めば、あなたもプロとは違う、自分だけの勝ちパターンを見つけられるはずです。