目次
結論から言うと
この本は、難しい理屈は一切不要で、たった1本の線から人物の「印象」を捉えるだけで、いきいきとした全身ポーズが描けるようになる魔法のメソッドを紹介しています。「うまく描かなきゃ」という呪いから解放され、絵を描くのが心から楽しくなりますよ!
1 この本を読むと得られること
- 全身ポーズへの苦手意識がなくなる 「顔は描けるけど、全身になると途端にバランスが崩れる…」そんな悩み、ありませんか?この本では、まず人物の全体像を「1本の線」で捉える練習から始めます。このおかげで、パーツごとではなく全体のバランスを自然に意識できるようになり、全身を描くことへのハードルがグッと下がります。
- 絵に“いきいきとした動き”が生まれる あなたの描く人物が、なぜか硬く見えてしまうのは「正確さ」にとらわれすぎているからかも。本書の「ジェスチャードローイング」は、見たままの形より、そのポーズが持つ「動き」や「流れ」(=動感)を大切にします。結果、まるでキャラクターが今にも動き出しそうな、生命感あふれる絵が描けるようになります。
- お絵描きのスピードが爆速になる 練習は1ポーズあたり30秒~2分という超短時間!著者のたきみやさんも、かつてはマンガ1コマに5時間かかっていたそうですが、この方法で描くスピードが劇的に上がったのだとか。短時間でたくさん描くから、上達も早いし、「失敗したらまた描けばいいや」と気軽に挑戦できるマインドが手に入ります。
- “自分だけの味”がある絵が描けるようになる この本のキモは、人やポーズから受け取った「印象」を表現すること。どんな印象を受けるかは人それぞれなので、描く絵には自然とあなたの「個性」が宿ります。「誰かの真似じゃない、自分らしい絵が描きたい」と思っている人にこそ、試してほしいメソッドです。
2 こんな人におすすめ
- 「顔は描けるけど、全身になると途端に描けなくなる…」と悩んでいる人
- ポーズに動きをつけたいけど、いつも棒立ちになったり、不自然になったりしてしまう人
- 絵を描くのに時間がかかりすぎて、1枚も完成させられずに挫折しがちな人
- 解剖学やパースなど、難しいお絵描きの本を読んでみたけど、専門用語だらけで挫折してしまった人
- 「うまく描かなきゃ」というプレッシャーで、絵を描くこと自体が苦しくなってしまった人
3 もう少し詳しく解説
絵が苦しかった著者が見つけた「魔法」
著者のたきみやさんは、もともと絵を描くのが大好きだったにもかかわらず、「うまく描けない」「1コマに5時間もかかる」という現実にぶつかり、描くことが苦しくなってしまった経験の持ち主です。そんな彼女が出会ったのが、本書で紹介されている**「ジェスチャードローイング」**でした。
「うまく」より「楽しく」描くメソッド
「ジェスチャードローイング」とは、簡単に言うと**「人物から感じた“印象”や“動き”を、サッと短い時間で線にする」**というテクニック。アメリカのアニメーターたちも学ぶ本格的なものですが、その根っこはとてもシンプルです。
本書は、難しい骨格や筋肉の知識(アナトミー)から入る「ルール優先」の道ではなく、「何を感じたか」を大切にする**「クリエイティブ優先」**の道を選びます。だから、理論は不要!
たった1本の「イメージライン」から始めよう
「いきなり全身なんて…」と不安に思うかもしれませんが、大丈夫。最初のステップは、その人のポーズから感じた印象を、**たった1本の線(イメージライン)**で表現することから始まります。
S字のようにしなやかな線、C字のようにダイナミックな線、I字のように力強い線。この1本の線が、あなたの絵の「命」になります。この最初のステップが、お絵描きのハードルを劇的に下げてくれるんです。
「うまく描かないといけない」「正確に描かないといけない」
そんな固定観念からあなたを解放し、「絵ってこんなに自由で楽しかったんだ!」と思い出させてくれる一冊。絵を描くのが好きなのに一歩踏み出せないでいるなら、この魔法に触れてみませんか?