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結論から言うと
技術書を読むことは、現代を生きる私たちにとって最強の自己投資です。でも、その読み方に「これが正解!」というルールはありません。この本は、技術書の達人2人が「自分に合った本の選び方」から「挫折しない読み方」、そして「知識を自分のモノにする情報発信術」まで、たくさんの引き出しを見せてくれます。 この本を読めば、技術書への苦手意識がなくなり、自分だけの「読書スタイル」を見つけて、楽しみながらスキルアップできるようになりますよ。
1 この本を読むと得られること
- 自分にピッタリな「運命の一冊」を見つける方法がわかる 「どの本を選べばいいかわからない…」という悩みは、もう終わり。書店で注目すべきポイント(本の表紙を見せる「面陳」など)や、ネットのレビューに惑わされないコツ、さらには図書館の意外な活用法まで、具体的な本の探し方がわかります。
- 挫折知らずの「自分流」読書術が身につく 「読んだけど内容が頭に入らない」なんてことはありませんか?本書では「1つのテーマで3冊読む」「90分で一気に読む時間制限読書法」「ページを破って持ち歩く分冊化読書法」など、型破りで実践的なテクニックが満載。ゲーム感覚で試せるので、あなたに合った方法が必ず見つかります。
- 読んだ知識をムダにしない「アウトプット術」が手に入る 読むだけで満足していませんか?この本では、読んだ知識をブログや勉強会で発表する「アウトプット」こそが最大の成長につながると教えてくれます。インプットした知識を自分の言葉で発信することで、理解が深まり、新たなチャンスも舞い込んでくるかもしれません。
- 読書を加速させる便利なツールやサービスを知れる 新刊を見逃さないための通知サービス、読んだ本を管理する「読書メーター」や「Scrapbox」、英語の資料もスラスラ読める翻訳ツール「DeepL」など、今すぐ使える具体的なITツールやサービスが豊富に紹介されています。これらを使えば、あなたの読書ライフはもっと快適で効率的になります。
2 こんな人におすすめ
- 技術書を買ってみたものの、内容が難しくていつも途中で挫折してしまう人
- たくさん本を読んでも「自分の力になっている気がしない」と感じる人
- そもそも、どの技術書から手をつければいいのか分からないIT初心者
- 読みたい本はたくさんあるのに「積読(つんどく)」が増える一方で罪悪感を感じている人
- もっと効率的に知識をインプットして、周りと差をつけたいビジネスパーソン
3 もう少し詳しく解説
この本の面白いところは、2人の著者がまったく違うスタイルを持っている点です。
一人は、技術士として活躍する増井敏克さん。彼の方法は、目的を定めて効率的に知識を積み上げていく、いわば「王道」のアプローチ。例えば「1つのテーマで入門書・専門書・逆引きの3冊を読む」など、ロジカルで再現性の高い方法を教えてくれます。
もう一人は、ハッキングやセキュリティの専門家であるIPUSIRONさん。彼の方法は、常識にとらわれない型破りなものばかり。「興味のない棚から本を引く『くじ引き読書法』」や、「ページを物理的に破って持ち歩く『分冊化読書法』」など、読書そのものを楽しむためのユニークな発想が満載です。
つまり、この1冊で「正攻法」と「奇策」の両方を知ることができるんです。本の選び方から読み方、そしてアウトプットの方法まで、「正解は一つじゃない。自分に合うやり方を見つければいい」というメッセージが一貫しています。
「せっかく買った本だから最後まで読まないと…」という考え(サンクコスト)を捨てて、合わない本はすぐやめてOK。アウトプットは、5分間の短い発表(LT)やSNSへの投稿からでOK。読書に対するハードルをぐっと下げてくれる、まさに「読書が苦手な人」のための優しい指南書と言えるでしょう。