目次
結論から言うと
この本が教えてくれるのは、株価チャートや難しい経済指標とにらめっこしなくても、**「あらかじめ起きることが決まっている株価の動き」を狙う『イベント投資』**なら、株の初心者や忙しい人でも安定して利益を狙えるということです。まるで未来の予定表を見て、答え合わせをするかのように投資ができるようになりますよ。
1 この本を読むと得られること
- 売買タイミングに悩まなくなる 「株主優待の権利確定月の前月に買って、その月内に売る」といった、超具体的なルールがわかります。いつ買っていつ売るかが明確なので、もう「なんとなく」の取引で失敗することはありません。
- 難しい知識なしで投資を始められる PERやPBRといった複雑な指標や、チャート分析の深い知識は不要です。「このイベントの前は株価が上がりやすい」というシンプルな法則を知るだけで、誰でもすぐに実践できます。
- 忙しくてもスキマ時間で投資ができる リアルタイムで株価に張り付く必要は一切ありません。事前に「この日に買う」「この日に売る」と予約注文しておけばOK。仕事や家事で忙しいあなたにピッタリの投資法です。
- 再現性の高い投資手法が身につく 株主優待や指数の銘柄入れ替えは、毎年・毎月のように繰り返されるイベントです。一度やり方を覚えれば、同じパターンで何度も利益を狙える、一生モノのスキルが手に入ります。
2 こんな人におすすめ
- 株を始めたいけど、何から勉強すればいいかわからない人
- 仕事や家事が忙しくて、投資の分析に時間をかけられない人
- テクニカル分析やファンダメンタルズ分析で挫折した経験がある人
- 「なんとなく」で株を買って損をしてしまい、塩漬け株を抱えている人
- ギャンブルではなく、手堅くコツコツ資産を増やしたいと考えている人
3 もう少し詳しく解説
この本の著者、柳橋義昭さんは、証券ディーラーやIPO担当の経験を持つ投資のプロ。そんなプロが「ごく普通の個人投資家」のために編み出したのが、本書で紹介されている**『イベント投資』**です。
なぜ「イベント投資」は儲かるの?
「事前に上がるってわかってるなら、みんなが買って儲からないのでは?」と思いますよね。でも、大丈夫。市場には、株価をあまり気にせず「機械的に」売買する人たちがいるからです。
- 優待族の個人投資家: 「どうしてもこの優待が欲しい!」と、権利確定日に向けて株を買う人たち。
- 機関投資家(プロの運用者): TOPIXや日経平均のような指数に連動させるため、ルールに従って銘柄を入れ替える(売買する)必要がある人たち。
こうした人たちの「決まった動き」によって生まれる株価の波に、私たちはこっそり先回りして乗っかるだけ。だから、高い確率で勝てるのです。
本書で紹介されている具体的な手法
本書には、すぐに使える具体的な投資法が満載です。特に面白いのがこの2つ。
- 株主優待の「先回り」買い 多くの人が優待目当てに買うのは「権利確定月」ですが、著者が推奨するのは**「権利確定月の“前月”に買い、その月内に売る」**という戦略。過去のデータを分析すると、このタイミングが最も値上がりしやすいのだとか。優待はもらわずに、値上がり益だけを賢くゲットする目からウロコの手法です。
- インデックス買いの「先回り」 TOPIXや日経平均株価などの指数で銘柄が入れ替わる際、プロの投資家は「入れ替え日の前日」などに機械的に株を買います。私たちはその動きを先読みして、1週間~10日ほど前に買い、入れ替え日の前日までに売ることで、安全に利益を狙えます。
この他にも、IPO(新規公開株)したばかりの株を狙う「上場来高値ブレイク戦略」など、ワクワクするような手法が紹介されています。
難しい分析はもうやめて、決まったパターンを狙う「イベント投資」を始めてみませんか?この本は、あなたの投資家デビューを力強く後押ししてくれるはずです。