目次
結論から言うと
この本が伝えたいのは、単なる時短テクニックではありません。スタンフォード大学などの科学的な研究に基づき、「本当に大切にしたいことを大切にする」ための時間の使い方を身につけ、後悔のない人生を送るための方法です。時間に追われる毎日から解放され、心から充実した日々を過ごせるようになりますよ。
1 この本を読むと得られること
- 科学的で本当に役立つ時間術がわかる 「気合で乗り切る」といった精神論ではなく、スタンフォード大学やハーバード大学などの研究で効果が実証されたテクニックだけを紹介。例えば、「心配事の91.4%は実際には起こらない」という事実を知るだけで、不安が軽くなります。再現性が高いので、誰でもすぐに実践できます。
- 「やることリスト」に追われなくなる 「1日にやるべきことは最大4つに絞る」「なぜそれが重要なのか理由を書く」など、脳科学に基づいたシンプルなルールで、タスクの山から解放されます。優先順位が明確になり、本当に重要なことに集中できるようになります。
- 先延ばしグセやスマホ依存から抜け出せる 「先延ばしの原因は、実は散らかった部屋にある」「スマホは別の部屋に置くだけで集中力が戻る」など、意外だけれど効果抜群な方法が満載。意志の力に頼らず、「環境」を変えることで、悪い習慣を断ち切る具体的なヒントが得られます。
- 失敗を未来のエネルギーに変えられる 過去の失敗を引きずっていませんか?本書では、失敗体験を心の中で「成功体験」に書き換える驚きの方法を紹介します。これにより、過去の後悔が未来へ進むための強力なガソリンに変わります。
2 こんな人におすすめ
- いつも時間に追われていて「時間がない」が口ぐせになっている人
- やりたいことはあるのに、日々のタスクに忙殺されて後回しにしてしまう人
- スマホをつい見てしまい、気づいたら何時間も経っていることがある人
- 「あのとき、もっとこうしていれば…」と過去を後悔することが多い人
- 科学的な裏付けのある、本当に効果的な方法だけを知りたい人
3 もう少し詳しく解説
著者ってどんな人?
著者の望月俊孝さんは、かつて6000万円もの借金を抱え、会社もクビになるという絶望的な状況を経験しました。しかし、「大切なものを大切にする」と決意し、時間との向き合い方を根本から変えたことで、わずか1年でV字回復を果たしたという壮絶な過去の持ち主。本書には、そんな著者のリアルな体験から生まれた、机上の空論ではない説得力があります。
この本のすごいところ
この本の最大の特徴は、紹介されている36のテクニックすべてが、世界の研究機関による「エビデンス(科学的根拠)」に基づいている点です。そして、何が良くて(〇)、何がダメなのか(×)がひと目でわかる「〇×形式」で書かれているので、読書が苦手な人でもポイントをサクッとつかめます。
覚えておきたい珠玉のテクニック
- 時間の最大の敵は「自分の不安」 あなたの時間を奪っているのは、急な仕事や誘いではなく、実はあなたの中にある「不安」です。でも大丈夫。研究によると、私たちの心配事の91.4%は実際には起こりません。本書では「クヨクヨタイム」というユニークな方法で、不安と上手に付き合うコツを教えてくれます。
- マルチタスクは今すぐやめよう 「仕事をしながらメールチェック」のようなマルチタスクは、実は生産性を40%も低下させ、ミスを50%も増やすことがわかっています。脳は一度に一つのことしか集中できません。一つの作業に集中する時間を区切る「タイムブロッキング」が、結果的に一番早く仕事を終わらせるコツです。
- 「フライングスタート」でやる気を維持する 何かを始めるとき、決めたスタート日より少し前から(フライングして)手をつけると、「すでにある程度進んでいる」という状態を作れます。これにより、「ここまでやったんだから続けよう」という気持ちが働き、目標を達成しやすくなります。
この本は、単に時間を管理する本ではありません。「自分の人生の時間を、本当に価値あるものに使う」ための、一生役立つ羅針盤となってくれる一冊です。