目次
結論から言うと
「なぜか分からないけど、心がモヤモヤする…」その不調、実はあなたが毎日食べているものが原因かもしれません。この本『1週間に1つずつ心がバテない食薬習慣』は、薬に頼らず「食事」を変えるだけで、季節やストレスに負けない、バテない心と体を手に入れる方法を教えてくれます。
1 この本を読むと得られること
- 自分の不調の「本当の理由」がわかる 「春はイライラしやすい」「秋になると無性に悲しくなる」そんな季節ごとの気分の波は、あなたの性格のせいだけではありません。漢方の考え方で、どの季節にどの臓器が弱りやすいのか、どんな感情が出やすいのかが分かり、自分の不調を客観的に理解できます。
- スーパーでの買い物に迷わなくなる 1月から12月まで、カレンダーのように「今週食べるとよい食材」が具体的に紹介されています。「今日の夕飯、何にしよう…」と悩んだとき、この本を開けば、今の自分に必要な食材がすぐに見つかります。
- 無理なく続けられる「食薬習慣」が身につく 「週に1つだけ」という非常にゆるやかなペースで進むので、料理が苦手な人や忙しい人でも挫折しにくいのが特徴です。コンビニで買える食材や簡単なレシピも多く、無理なく健康的な習慣を始められます。
- 薬に頼らず心と体をケアできる 心を元気にする「栄養」と、心を乱す「炎症」について学べます。何を食べて、何をやめるべきかが分かれば、日々の食事でセルフケアができるようになり、心身ともに軽やかになります。
2 こんな人におすすめ
- なんだか無性にイライラしたり、漠然とした不安を感じたりする
- 季節の変わり目に、決まって体調を崩したり気分が落ち込んだりする
- 薬を飲むほどではないけど、心や体の不調がずっと続いている
- 健康的な食事をしたいけど、何から手をつけていいか分からない
- つい甘いものやお酒、ジャンクフードに手が出てしまい、後で後悔する
3 もう少し詳しく解説
この本の著者は、国際中医美容師で漢方カウンセラーの大久保愛さん。年間2000人以上の悩みに応え、心療内科の門前薬局も経営する中で、「心の不調は薬だけでは治りにくい。食事の改善こそが根本的な解決策になる」と痛感した経験から、この本を執筆しました。
本書のすごいところは、「漢方」「栄養学」「腸活」という3つの視点を組み合わせている点です。
心がバテる3つの原因とは?
著者は、心の不調の原因を大きく3つに分けて解説しています。
- 心の栄養不足 幸せホルモン「セロトニン」など、心を安定させる物質は、「タンパク質」「鉄」「ビタミンB群」といった栄養から作られます。ストレス解消のつもりで飲むお酒や甘いものは、実はこれらの大切な栄養をどんどん消費させてしまい、逆効果になるんです。
- 体を蝕む「炎症」 パンやパスタに含まれるグルテン、乳製品、砂糖のとりすぎは、腸内で悪玉菌を増やしたり、「リーキーガット(腸漏れ)」という状態を引き起こしたりします。これが全身の「炎症」につながり、イライラや気分の落ち込みを招いてしまうのです。
- 「自然」からの影響 漢方では、季節が心身に与える影響を重視します。例えば、春は「肝」が活発になりすぎてイライラしやすく、秋は「肺」が乾燥して悲しい気持ちになりやすい、といった具合です。このリズムを知るだけで、不調との付き合い方がぐっと楽になります。
1週間に1つ、試すだけ!
この本では、1年52週、それぞれの週に合わせた「食薬習慣」が提案されています。
- 1月:日照不足で不足しがちなビタミンDを補うため「キノコ類とたまご」を食べる。
- 6月:腸に炎症を起こしやすい「小麦」を1週間やめてみる。
- 10月:乾燥で便秘になりがちな腸をうるおすため、「納豆」と「ゴマ」を食べる。
このように、毎週1つテーマを決めて取り組むだけ。難しい理論は後回しでOK!まずは「今週はこれを食べてみよう」とゲーム感覚で試すうちに、自然と心と体が整っていくのが実感できるはずです。
「なんだか調子が悪いな」と感じたら、ぜひこの本を手に取ってみてください。あなたの心と体を元気にするヒントが、きっと見つかりますよ。