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結論から言うと
人生は「思考」ではなく「行動」で決まります。そして、その行動を起こすための最強の武器が、あなたが無意識に自分へ語りかけている「言葉(セルフトーク)」です。 この本を読めば、ネガティブな口癖を断ち切り、自分を奮い立たせる「アサーティブ(主張型)な言葉」を使いこなせるようになります。その結果、言い訳をやめて行動できるようになり、人生の主導権を取り戻せます。
1 この本を読むと得られること
- ネガティブな無限ループから抜け出せる 「どうせ自分なんて…」「また失敗した…」といった、無意識のネガティブなセルフトーク(自分との対話)が、いかに自分の行動を縛っているかに気づけます。そして、そのループを断ち切るための具体的な方法がわかります。
- 「やる気」に頼らず行動できるようになる 「気分が乗らないから」と言い訳して先延ばしにするのをやめられます。「気分」や「感情」と「行動」を切り離す考え方を学び、「気分じゃなかろうが、とにかくやる」という力強い習慣が身につきます。
- 言い訳をやめて人生の主導権を握れる 「時間がないから」「昔の経験がトラウマで…」といった過去や環境のせいにするのをやめ、「やるぞ!」という意志を持つことの重要性を学べます。「私には意志がある」という言葉を使い、自分の人生は100%自分の責任だと受け入れられるようになります。
- 失敗を「勝利」に変える逆転の発想が手に入る うまくいかないことの裏には、実は「自分はダメだ」という思い込みを証明することに「勝ち続けている」自分がいる、という衝撃的な視点が得られます。この「勝ち癖」を、本当に達成したい目標に向ける方法がわかります。
2 こんな人におすすめ
- 頭では「やらなきゃ」とわかっているのに、つい先延ばしにしてしまう人
- 「どうせ自分なんて…」と自己否定ばかりして、なかなか行動に移せない人
- いつも同じような失敗を繰り返して、人生に行き詰まりを感じている人
- 他人の評価や未来への不安が気になって、新しいことに挑戦できない人
- いわゆる「ポジティブシンキング」を試したけど、うまくいかなかった経験がある人
3 もう少し詳しく解説
著者のゲイリー・ジョン・ビショップは、スコットランド出身の自己啓発・能力開発のエキスパート。彼の語り口は、きれいごとを抜きにした、現実的で力強い「喝」を入れるようなスタイルが特徴です。甘い言葉で慰めるのではなく、読者が自ら立ち上がるための本質的な問いを投げかけます。
この本の最大の特徴は、「ポジティブシンキング」とは一線を画すアプローチにあります。「自分は虎だ!」と無理に思い込むのではなく、**「自分は思考ではなく、行動だ」という事実を受け入れることから始めます。そして、行動を促すための7つの超具体的な「アサーティブ(主張型)な言葉」**を提案しています。
アサーティブな言葉とは、自分の意志をはっきりと主張する言葉のこと。例えば、「〜したい」や「〜するつもり」といった未来形の言葉は、「今はやらなくていい」という無意識の言い訳につながるためNG。本書では**「私はがむしゃらになる」「私にはできる!」**といった、今この瞬間にコミットする現在形の言葉を使うことを徹底的に推奨しています。
本書では、ただ言葉を紹介するだけでなく、なぜその言葉が有効なのかを哲学や心理学、脳科学の知見を交えて解説しています。
例えば、失敗続きの人生は、実は「自分はダメだということを証明する」という戦いに「勝ち続けている」結果だ、という衝撃的な視点も提供します。この無意識の「勝ち癖」を正しい方向に向ければ、誰でも目標を達成できると説くのです。
この本は、単なる精神論ではありません。読者が自分の思考パターンと向き合い、具体的な行動変容を起こすための「実践マニュアル」と言えるでしょう。