目次
結論から言うと
本書『株チャート最強の教科書』が教えてくれるのは、「一発逆転のギャンブル投資」ではなく、**「大企業の株を、チャートを見て安くなったタイミングで買い、コツコツ月利5%を積み上げていく」**という、超堅実で再現性の高い投資法です。 この方法をマスターすれば、特別な才能がなくても、誰でも着実に資産を築き、「億り人」を目指せます。
1 この本を読むと得られること
- 堅実に「月利5%」を稼ぐ具体的な方法がわかる 「たった5%?」と思うかもしれませんが、侮ってはいけません。50万円の元手でも、月利5%を複利で運用し続けると、10年後にはなんと1億円を超えます。本書では、そのための具体的なステップが学べます。
- チャートを見るだけで売買タイミングがわかるようになる 会社の業績などの難しい情報(ファンダメンタルズ)は一切不要。「移動平均線」や「節目」といったチャート上のシンプルなサインを読み解くだけで、いつ買っていつ売ればいいのか、根拠を持って判断できるようになります。
- 大企業(プライム銘柄)への投資で、リスクを抑えられる 投資対象を、倒産リスクが低く値動きが安定している「プライム銘柄」(東証に上場する日本のトップ企業群)に絞ります。株価が乱高下する小型株と違い、予測しやすく安心して投資できるのが大きなメリットです。
- 感情に流されない「明確な売買ルール」が手に入る 「もっと上がるかも」「損したくない」といった感情は投資の最大の敵。本書では、「こういう条件が3つ揃ったら買う」「こうなったら売る」という明確なルールが示されており、機械的にトレードできるようになります。
2 こんな人におすすめ
- 投資を始めたいけど、何から手をつけていいかわからない人
- ギャンブルみたいな投資ではなく、堅実に資産を増やしたい人
- 一度株で失敗して、損切りできずに「塩漬け株」を持っている人
- なんとなくの感覚で売買して、うまくいっていない人
- 毎日チャートに張り付く時間はないけど、副業として投資で稼ぎたい人
3 もう少し詳しく解説
著者はどんな人?
著者の山下勁さんは、大学生の時に彼女に軟禁されたのをキッカケに株式投資を始めたというユニークな経歴の持ち主。天才的なひらめきではなく、5年間ひたすらチャートを研究し続けた「努力の人」です。
だからこそ、彼が編み出した手法は**「凡人でも再現できる」**のが最大の特徴。「特別な才能は不要、正しいやり方を学べば誰でも稼げるようになる」というメッセージは、多くの投資初心者に勇気を与えてくれます。
この本のすごいところは?
本書の投資法は、驚くほどシンプルです。
「プライム銘柄(=安定した大企業)の株価が、底値まで下がったら買う。そして5〜8%上がったら売る」
これを繰り返すだけ。その「底値」や「売り時」を判断するために、本書では**「6つの基本ワザ」**が紹介されています。例えば、
- 移動平均線: 株価のトレンドを読むための線。これがこうなったら買いのサイン!
- 節目: 1000円、2000円といったキリのいい価格。株価が止まりやすいポイント。
- 新値更新5日: 5日連続で高値や安値を更新したら、そろそろ流れが変わるサイン。
- 2連続のコマ: ローソク足で「コマ」という形が2回続いたら、トレンド転換の合図。
といった、見た目でわかるシンプルなサインばかり。そして最も重要なルールは、**「これらのワザ(=売買の根拠)が3つ以上揃うまで、絶対に手を出さない」**こと。
これにより、「なんとなく」の感情的なトレードを徹底的に排除し、勝率9割という驚異的な実績を可能にしているのです。
また、株は上がる時だけでなく、下がる時でも利益を出せる「空売り」というテクニックの重要性も解説。買いも売りも使いこなすことで、どんな相場でもチャンスに変えることができます。
株で勝つために必要なのは、一発逆転のホームランではありません。本書が教えるように、ルールに従ってヒットをコツコツ打ち続けること。その先にこそ、本当の「億り人」への道が拓けているのです。