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結論から言うと
「集中力がないのは、あなたの能力や才能のせいじゃない!」――この本が教えてくれるのは、集中力は誰でも後から高められるスキルだということです。脳科学に基づいた正しい習慣、特に「睡眠」と「運動」を整えるだけで、あなたの仕事のパフォーマンスは劇的に向上し、ミスや残業とは無縁の毎日が手に入ります。
1 この本を読むと得られること
- 科学的に集中力を高める方法がわかる アスリートが最高のパフォーマンスを発揮する「ゾーン」状態。本書では、その「ゾーン」に意図的に入るための具体的な方法を、精神科医の視点から脳科学に基づいて解説しています。感覚的な話ではなく、誰でも実践できるロジカルな方法が満載です。
- 日々のパフォーマンスが劇的に向上する 著者オリジナルの「樺沢式TO DOリスト」や、脳のリズムに合わせた「ウルトラディアンリズム時間術」など、すぐに使えるテクニックが豊富に紹介されています。これらを実践すれば、仕事が驚くほどサクサク進み、面倒なタスクも気持ちよくこなせるようになります。
- ミスや「うっかり」の根本原因がわかる なぜミスをしてしまうのか?その原因は「脳疲労」や「ワーキングメモリ(脳の作業台)の不足」にあります。本書では、ミスの根本原因からアプローチし、生活習慣を改善することで、ミスそのものを起こしにくい脳の状態を作る方法を学べます。
- 心に余裕が生まれ、人生が楽しくなる 集中力が高まると仕事が早く終わるため、プライベートの時間が生まれます。さらに、ストレスや感情を整理する方法も学べるので、イライラや不安から解放されます。「仕事」だけでなく、「健康」「人間関係」といった人生のすべてが良い方向へ向かい始めます。
2 こんな人におすすめ
- 仕事でミスが多くて、上司に注意されてばかりの人
- いつも残業続きで、「時間がない」が口癖になっている人
- あれこれ手を付けてしまい、結局どれも中途半端に終わってしまう人
- 勉強や仕事中に、ついスマホを見てしまい集中力が続かない人
- 自分の能力に自信がなく、「どうせ自分は…」と諦めがちな人
3 もう少し詳しく解説
著者の樺沢紫苑先生は、現役の精神科医。本書のすごいところは、単なる仕事術のテクニック集ではない点です。先生自身がかつては集中力が低く、お酒に逃げるような不健康な生活を送っていましたが、脳科学に基づいた生活習慣の改善によって、パフォーマンスを3倍以上に引き上げた実体験がベースになっています。
本書の根幹にあるのは、「集中力は、小手先のテクニックの前に、土台となる生活習慣がすべて」という考え方です。特に、7時間以上の睡眠と定期的な運動。この2つを整えない限り、どんなテクニックを使っても効果は半減してしまいます。逆に、この土台さえしっかりすれば、あなたの集中力は自然と高まっていきます。
また、本書では集中力低下の原因を以下の3つに分類し、それぞれに具体的な解決策を示しています。
- 1日のリズム、疲れ:脳が最も冴える「脳のゴールデンタイム(起床後2〜3時間)」をどう使うか。
- 脳疲労・ストレス:ストレスを放置せず、寝る前の2時間でリセットする方法。
- ワーキングメモリの低下:脳の作業スペースである「ワーキングメモリ」を鍛える9つの方法(読書や料理など)。
自分の弱点がどこにあるかを把握し、ピンポイントで対策できるのも大きな特徴です。
「自分はもともと集中力がないから…」と諦めるのは、まだ早い。この本は、あなたの脳に眠る本当の力を引き出すための、最高のガイドブックになってくれるはずです。