残業続きのあなたへ。『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』に学ぶ、仕事が爆速で片付く新常識

なぜ、あなたの仕事は終わらないのか

なぜ、あなたの仕事は終わらないのか

ISBN: 4905073413
4分で読める

結論から言うと

この本の核心は、**「仕事はラストスパートではなく、最初の2割の期間で8割終わらせる『ロケットスタート』でやるべき」**という、今までの常識を覆す考え方です。 これを実践するだけで、締め切りに追われるプレッシャーから解放され、心に余裕を持ちながら、しかも高いクオリティで仕事を終えられるようになります。

1 この本を読むと得られること

  1. 残業や徹夜がなくなる働き方 締め切り間際に頑張る「ラストスパート志向」こそが、仕事が終わらない諸悪の根源だと著者は断言します。最初に全力で取り組むことで、予期せぬトラブルにも対応できる「スラック(余裕)」を生み出し、徹夜とは無縁の生活が手に入ります。
  2. 完璧主義から抜け出す思考法 著者が開発したWindows95は、発売当時に約3500個ものバグがあったそうです。それでも世界を変えたように、仕事は100点を目指す必要はありません。まずは70~80点の「プロトタイプ(試作品)」を最速で作ることで、仕事が驚くほどスムーズに進むようになります。
  3. 圧倒的な集中力を手に入れる方法 著者は集中モードを人気マンガに登場する「界王拳」と呼んでいます。朝の誰にも邪魔されない時間に集中し、マルチタスクを完全にやめることで、普段の何倍ものパフォーマンスを発揮する方法がわかります。驚くべきことに、18分の昼寝も最強の武器になるんです。
  4. 2倍仕事ができる同僚にも勝てる戦略 著者は、自分より優秀なプログラマーがたくさんいる中で、時間の使い方を徹底的に工夫することで彼らを出し抜き、大きな成果を上げてきました。能力差は「時間術」でひっくり返せる、という強力な自信と具体的な戦略が得られます。

2 こんな人におすすめ

  • いつも締め切りギリギリで、徹夜や残業が当たり前になっている
  • 「なるはやで!」という曖昧な指示に振り回されて疲弊している
  • 完璧なものを作ろうとするあまり、なかなか仕事に取り掛かれない
  • 複数のタスクを抱えると、どれから手をつけていいか分からなくなり、パニックになる
  • もっと効率よく働いて、プライベートの時間を確保したい

3 もう少し詳しく解説

著者の中島聡(なかじま さとし)さんは、ただのビジネスマンではありません。米マイクロソフトで、あの**Windows95やInternet Explorerの開発に中心メンバーとして関わった「伝説のプログラマー」**なんです。今では当たり前の「右クリック」や「ドラッグ&ドロップ」の概念を世界に普及させたのも彼。本書には、上司だったビル・ゲイツとの驚くようなエピソードも満載で、読み物としても非常に面白いのが特徴です。

この本のすごいところは、単に「仕事を速くしろ」という精神論ではない点です。**「仕事は最速で終わらせてはいけない」**とすら言います。

どういうことかと言うと、

  1. 10日間の仕事なら、最初の2日間で全仕事量の8割を終わらせる勢いでロケットスタートを切る。
  2. この時点で、仕事の本当の難易度や課題が見えるため、正確な納期を見積もれる。
  3. 残りの8日間という長い時間を、残った2割の仕事を仕上げるために使う。

この**「後ろにたっぷりと余裕を残す」**という考え方こそが、ロケットスタート時間術のキモ。この余裕(スラック)があるからこそ、急な修正依頼に対応できたり、仕事の質をじっくり高めたりできるのです。

「そんな働き方、自分には無理…」と思った方も大丈夫。本書では、複数の仕事を抱えている場合の対処法(仕事を縦や横に切る方法)や、朝型に切り替えるコツ、周りの仕事が遅いときの対策まで、具体的な悩みに合わせて時間術をカスタマイズする方法が丁寧に解説されています。

仕事に追われる人生から、仕事を追いかける楽しい人生へ。その第一歩を踏み出すための、強力な武器がこの一冊に詰まっています。

この本を読んでみたくなりましたか?

気になった方は、ぜひ実際に手に取って読んでみてください。

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